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・建設仮勘定の消費税はいつ認識?
・仕訳の起票の仕方は?
こんにちは。
税理士のもなた(@TaroZeikin15214)です。
今回は、こんな疑問にお答えします。
建設仮勘定の消費税処理、複雑で悩んでいませんか?
多くの経理担当者が直面するこの課題、誤った処理は税務リスクを引き起こしかねません。
『どのタイミングで控除できるのか?』『仕訳のポイントは?』そんな疑問を解消するため、この記事では仕訳例を記載しつつをわかりやすく解説します。
建設仮勘定_仕入税額控除の時期
原則
建設仮勘定に係る仕入税額控除の原則的な時期は次のようになります。
〇建設仮勘定の仕入税額控除の時期
➀工事の前払金や部分的に引き渡しを受けた代金:目的物の完成引き渡しが行われた課税期間
②設計料や資材購入費などの経費:課税仕入れが行われた日の属する課税期間
工事の前払金や部分的に引き渡しを受けた工事代金で、その課税期間に工事が完成していないときは消費税区分は対象外となります。
勘定科目は「建設仮勘定」を使用します。
上記に係る工事代金が年度またぎで翌課税期間に完成した時は、翌課税期間に消費税を認識することとなります。
例外
上記②の仕入税額控除の時期の例外として、目的物が完成した課税期間にまとめて課税仕入れを行う方法も認められます。
このことは、消費税法基本通達11-3-6に示されています(読み飛ばしてokです)。
事業者が、建設工事等に係る目的物の完成前に行った当該建設工事等のための課税仕入れ等の金額について建設仮勘定として経理した場合においても、当該課税仕入れ等については、その課税仕入れ等をした日の属する課税期間において法第30条《仕入れに係る消費税額の控除》の規定が適用されるのであるが、当該建設仮勘定として経理した課税仕入れ等につき、当該目的物の完成した日の属する課税期間における課税仕入れ等としているときは、これを認める。
消費税基本通達11-3-6: 建設仮勘定
建設工事の場合、工事の完成まで長期間にわたることが一般的です。
そのため、会計上は工事に係る経費を完成まで建設仮勘定として計上し、工事が完成した時点で固定資産などに振り替える処理を行います。
しかし、消費税法では、建設仮勘定に計上された金額についても、物の引き渡しや役務の提供があった日の課税期間で仕入税額控除の認識が可能なため、経費の認識時期と消費税の認識時期がずれることがあります。
建設仮勘定の仕入税額控除の時期については国税庁のこちらのサイト「No.6483 建設仮勘定の仕入税額控除の時期」が参考になります。
建設仮勘定の仕訳
建設仮勘定の役割
建設仮勘定とは、建設工事や修繕が完了するまでの間、一時的に経費を計上するための勘定科目です。
通常の勘定科目とは異なり完成後に固定資産や資産に振り替えるため、仕訳処理が煩雑になります。
建設仮勘定の仕訳
建設仮勘定における基本的な仕訳は次のとおりです。
工事代金支払時(工事完成前)
工事代金を支払ったが工事がまだ完成していない場合、仕訳は次のようになります。
勘定科目 | 消費税 | 金額 | 勘定科目 | 消費税 | 金額 |
建設 仮勘定 | 対象外 | 1,000 | 現預金 | 対象外 | 1,000 |
上記工事費が前払金等の場合には消費税は「対象外」、設計料や資材購入費などの経費であれば課税仕入れを行った日の属する課税期間において「課税仕入れ」となります。
目的物の完成引渡し時
工事が完了し、目的物が引き渡された時点で、建設仮勘定から固定資産などへ振り替えます。
勘定科目 | 消費税 | 金額 | 勘定科目 | 消費税 | 金額 |
建物等 | 課税仕入 | 1,000 | 建設 仮勘定 | 対象外 | 1,000 |
前課税期間において消費税の認識をしていなければ、この振替のタイミングで消費税を認識します。
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まとめ
今回は建設仮勘定の仕入税額控除の処理について解説しました。
基本的には「目的物の完成引き渡しが行われた課税期間」で消費税を認識、設計料や資材購入費などの経費であれば「課税仕入れが行われた日の属する課税期間」において仕入税額控除も可能です。
建設仮勘定に関しては、誤解が多く、また、金額も多額となることが見込まれるため、税務調査等で否認された場合には大きな影響を受ける場合もあります。
必要に応じて適宜税理士と相談の上、対応していきましょう。
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