「免責分の消費税は課税?非課税?」
こんにちは。
税理士のもなた(@TaroZeikin15214)です。
今回はこんな疑問にお答えしていきます。
・免責分の消費税の取り扱い
・消費税が有利となる免責分の仕訳
この記事を書いている私は、現在BIG4税理士法人で働いています。BIG4で働く前は2つの中小規模の税理士法人で働いていました。
私がこれまでに得た知識を基に解説しています。
免責分は消費税課税仕入れ
免責分の支払は、消費税課税仕入れに該当します。
免責分とは、交通事故を起こした場合の相手方への修理代金の支払であるため課税仕入れになります。
保険料の支払は非課税取引であるため、免責分の支払も非課税取引と勘違いしやすいのでご注意ください。
また、修理代金の支払ではなく事故を起こした相手方への「損害賠償金」ということであれば対価性がないため不課税取引に該当します。
判断に迷う場合は、税理士に相談または保険会社に内容確認をしてください。
免責分の仕組み
事故を起こした場合の免責分とはそもそも何なのでしょうか?
免責分は自動車保険に加入する際に設定するもので、自動車事故を起こした場合にいくらまで自己負担額として支払うか決める金額のことです。
自動車事故を起こした場合には、免責分と設定した金額は自己負担となり、残額は保険会社が負担してくれます。
免責金額を高額にするほど、自動車保険料の支払額を安くすることができます。
免責分の仕訳
免責金額を支払った場合の仕訳を保険会社からの保険金の入金がある場合とない場合に分けて解説します。
前提条件は次のとおりです
・修理代金総額:55万円
・免責金額:5万円
保険金の入金がある場合
保険会社から、自動車事故による保険金の入金がある場合には下記のような仕訳になります。
| 科目 | 消費税 | 金額 | 科目 | 消費税 | 金額 |
| 修繕費 | 課税 | 500,000 | 雑収入 | 不課税 | 500,000 |
| 仮払消費税 | 課税 | 50,000 | 預金 | – | 50,000 |
修理代理55万円の内、自己負担額は免責分の5万円となります。保険金の入金は雑収入の消費税不課税で処理します。
また、保険会社に確認するなどして修理代金の全額が把握できる場合には保険金の入金がなくても上記のような仕訳を起票しましょう。
免責分の支払のみの場合
保険金の入金がなく免責分の支払のみの場合は下記のような仕訳になります。
| 科目 | 消費税 | 金額 | 科目 | 消費税 | 金額 |
| 修繕費 | 課税 | 45,455 | 預金 | – | 50.000 |
| 仮払消費税 | 課税 | 4,545 |
2つの仕訳を確認するとわかるように、同じ修理代金でも総額で仕訳を起票した方が消費税の面で有利になります。
・総額表示:仮払消費税50,000円
・純額表示:仮払消費税 4,545円
仮払消費税額が大きいと、税金を減らすことができるので有利になります。
このため、保険金の入金がない場合でも保険会社に総額を確認し、できるだけ総額表示で仕訳を起票するようにしてください。
記帳や仕訳に不安がある場合は
免責分の消費税のように、
「課税・非課税・不課税の判断」や「仕訳方法の選択」によって結果が変わるケースは、
実務上どう処理するか迷いやすいポイントです。
実際のところ、
- 免責分だけを処理してよいのか
- 保険金を含めて総額で仕訳すべきか
- 消費税の計算に影響が出ていないか
といった点は、記帳の段階で判断が必要になります。
もし
「この処理で本当に合っているのか少し不安」
「毎回調べながら記帳するのが負担になってきた」
と感じている場合は、専門家に任せるという選択肢もあります。
私もなたは、ココナラで記帳代行サービスを提供しています。
顧問契約を結ぶほどではないけれど、日々の記帳を税務的に問題ない形で進めたい、という方向けのサービスとなっています。
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今回は、事故を起こした場合の免責分の消費税の取り扱いについて解説しました。
免責分は、修理代金の支払いとなるため消費税課税取引となります。
非課税取引ではないので、間違えないよう注意してください。


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